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住宅ローンを利用するなら年齢制限に注意!制限を超えている場合の対策も解説します

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住宅ローンを利用するなら年齢制限に注意!制限を超えている場合の対策も解説します
住宅ローン審査
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簡単にまとめると

  • 住宅ローン借り入れの年齢制限は70歳未満が一般的
  • 完済時の年齢制限は80歳未満
  • ただし65歳までにローンを完済することを推奨

年齢も上がってきたので、そろそろマイホームを購入しようと考える方もいるでしょう。

住宅ローンは高齢になっても利用できるの?

住宅ローンには年齢制限があり、70歳未満まで借り入れることができます。

ただし、高齢であるほど審査は厳しくなる傾向にあり、誰でも必ず借り入れできるわけではありません

また基本的に高齢での住宅ローン借り入れはおすすめできません。定年退職する65歳までに返済できるように借り入れることがベストです。

この記事では、住宅ローンの借り入れや完済時の年齢制限と、年齢制限に近い状態で住宅ローンを利用できるようにするための方法について解説します。

自身が住宅ローンを借り入れるべきか判断できるようになりますので、ぜひ読み進めてくださいね。

  • オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士 / 公認会計士中村岳広事務所

    監修者千日太郎

  • ファイナンシャルプランナー / ジョインコントラスト株式会社 代表取締役

    監修者白坂大介

  • 株式会社エイチームライフデザイン

    編集者イーデス編集部

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住宅ローンの年齢制限とは?借り入れ・完済のリミット

住宅ローンの年齢制限には大きく分けて、「借り入れ時の年齢制限」と「完済時の年齢制限」の2つが存在します。

高齢になると働くことができなくなり収入が減るため、年齢制限を設けることで金融機関にとって「貸したのに返ってこない」というリスクを軽減する効果があります。

借り入れ側にとっても、無謀な借り入れを防ぐことができますので、年齢制限は必要なものですよ。

住宅ローン借り入れの年齢制限は70歳未満

ローン申し込み時の年齢上限については、多くの金融機関が65歳〜70歳未満に設定しています。

65歳は一般的な企業における定年退職の年齢であることが関係しているためです。

なお、申し込み時の年齢が上限ぎりぎりであっても、後述するように完済時の年齢は80歳未満となります。

申し込み時の年齢が65歳だとすると、借入期間は15年間が最長です。

借入期間が短くなれば、月々のローン返済額は大きくなるため、住居費に収入の大半を支払い生活が苦しくなる危険性がありますので、注意しましょう。

住宅ローンの完済時年齢は80歳未満が上限

多くの金融機関では、住宅ローン完済時の年齢が80歳未満であることを条件としています。

金融機関別の年齢制限についてまとめると、以下の表の通りです。

申し込み時の年齢制限完済時の年齢制限
住信SBIネット銀行18歳以上
65歳以下
80歳未満
auじぶん銀行18歳以上
65歳未満
80歳未満
SBI新生銀行20歳以上
65歳以下
80歳未満
三井住友銀行18歳以上
70歳未満
80歳未満
りそな銀行20歳以上
70歳未満
80歳未満
楽天銀行65歳6ヶ月未満80歳未満
イオン銀行18歳以上
71歳未満
80歳未満

80歳未満である理由は、男性の平均寿命が80歳前後であることも関係していると予測されます。

ただし80歳未満が完済の上限といっても、80歳ぎりぎりではなく、もっと早い年齢で完済できるようにしましょう。

連帯保証人の年齢は70歳未満が上限

住宅ローンに申し込む際、収入に不安がある方や借り入れ額を増やしたいという方は、家族と収入を合わせる収入合算を選択できますが、収入合算には連帯保証人が必要です。

注意点として、連帯保証人となる方も債務者と同様に年齢が考慮され、保証人の年齢も70歳未満であることが多いです。

なお、連帯債務の方法を取ると、どちらか高い方の年齢を借入期間の基準として見られます。

収入合算する時は、パートナーの年齢にも注意しましょう。

住宅ローンを65歳までに完済するべき理由

住宅ローンの完済年齢制限は80歳未満とはいえ、高齢になってからの借り入れはおすすめしません。

住宅ローンは65歳までに完済しておきたいところです。

65歳までに完済するべき理由は下記の3点です。

理由①定年後の返済負担が大きくなる

現役で働いていた頃と比較すると、定年後収入が減る可能性は高く、返済の負担が大きくなりやすいです。

厚生労働省のデータによると、夫がサラリーマンで、妻が専業主婦というケースで毎月の年金額は21万7182円になります。

仮に毎月10万円返済していたとすると、収入の5割が住宅ローンに消えていくことに。

また、退職金での一括返済を予定していても、会社の業績などによっては退職金が思っていたほど支給されないかもしれません。

定年後に安心して生活するためにも65歳までに住宅ローンを完済できるよう、借り入れ前に十分計画しておくとこが重要です。

理由②審査に通りづらくなる

多くの金融機関では住宅ローンを借り入れるにあたり、団体信用生命保険(団信)への加入が必須となります。

団信は生命保険になるため、高齢になってから住宅ローンに申し込んだ場合、審査に通りづらくなることが想定されます。

高齢になるほど病気にかかるリスクは高くなるため、団信に加入できない可能性もゼロではありません。

実際に審査で考慮する項目として、年齢は99%の金融機関で審査項目としてあげられています。

年齢によって審査に通りづらくなるということを十分理解しておきしょう。

理由③年金の支給開始年齢が伸びる可能性も

年金の受け取りは原則65歳からですが、これから年金の受給開始年齢が伸びる可能性もあります。

たとえば5年間年金の受給が遅れることで、最低でも1,320万円余分に貯蓄しないといけません。

なぜなら夫婦の老後にかかる生活費は、最低限の暮らしであれば月額22万円、余裕のある暮らしをするなら月額35万円という調査結果が出ているからです。

もし受給が遅れると、65~70歳までは貯蓄を取り崩しながらの生活になるため、住宅ローンの返済負担は大きく感じるはずです。

審査に通りづらくなるだけでなく、老後の返済負担まで大きくなるので早めに完済することをおすすめします。

高齢で住宅ローンを組みたい場合の対策

ここまで、住宅ローンは65歳までに完済するべきと説明してきました。

ただどうしても65歳までに完済できないという方もいるでしょう。

その場合の対策としては、大きく下記の3つが考えられます。

対策①親子リレーローンを選択する

親子リレーローンとは

返済の途中で債務者が親から子に切り替わるローンのことです。
返済期間の途中までは親が返済し、そのあとは子が返済を引き継ぐということができます。

親子リレーローンを活用することで、親が高齢になったら子どもが引き継いで返済することが可能です。

利用できる金融機関は限られていますが、年齢や収入に不安を抱える方で、親子リレーローンを利用される方は多いです。

利用にあたっては主に以下のような条件が設定されています。

  • 現在同居中もしくは将来的に同居することを予定している親子であること
  • 借入時の年齢が18歳〜70歳で、子の最終返済時年齢が80歳未満であること
  • 返済を引き継げる子は1人まで
  • 親もしくは子のいずれかが団体信用生命保険に加入すること
  • 親子双方が安定した収入を得ていること

なお、フラット35の親子リレーローンは、親が70歳を超えていても申し込み可能です。

親子リレーローンについては、以下の記事で詳細を解説しています。こちらも参考にしてみてください。

対策②頭金を多めに用意する

住宅ローンの審査に通る確率を高めるためには、頭金を多めに用意しておくのも有効な方法です。

年齢が高い人が住宅ローンの審査に通りづらくなってしまう理由として、金融機関から「高齢になってからも返済できるのか」と警戒されてしまうことがあげられます。

そのため頭金を多めに支払い、借入金額を少なくすることで、審査に通りやすくなるのです。

また頭金を多めに用意することは、定年後の返済負担の軽減にもつながります。

ただし、頭金を支払いすぎて貯蓄がなくなっては本末転倒なので、バランスをしっかり見極めることが重要です。

対策③高齢者向けの住宅ローンを検討する

そのほか、年齢の高い人が住宅ローンを利用するためには、リバース・モーゲージ型のローンという手段もあります。

リバース・モーゲージ型ローンの特徴は以下の通りです。

リバース・モーゲージ型ローンの特徴

  • 購入対象の物件を担保に入れる
  • 契約者は毎月ローンの利息のみを支払う
  • 契約者が亡くなったら、担保に入れた物件を売却するなどによって残債を返済する

主に50歳以上の契約希望者が対象とされています。

リバース・モーゲージを利用すると、毎月の支払いが利息だけで良いので、返済の負担が軽くて済むのも大きなメリットです。

プランによっては貯蓄を払い出す必要がないので、余裕を持った老後生活を送れるでしょう。 

リバース・モーゲージ型の注意点

リバース・モーゲージは、契約者が亡くなった後に担保物件を売却して残債を返済するため、相続人が物件の売却を行う必要があります。

このためリバース・モーゲージを利用するには、相続人になる予定の家族からあらかじめ了承を得なくてはなりません。

相続人にも多少の負担がかかる点に注意しましょう。

まとめ

住宅ローンの利用には年齢の制限があり、ほとんどの金融機関では、契約時年齢が65歳〜70歳、完済時年齢が80歳未満であることを契約条件としています。

ただし以下の理由から、65歳までに完済することを推奨します。

65歳までに完済することを推奨する理由

  • 定年後の返済負担が大きくなる
  • 審査に通りづらくなる
  • 年金の支給開始年齢が伸びる

実際に住宅ローンを利用するための方法としては、以下のようなものがあります。

実際に住宅ローンを利用するための方法

  • 親子リレーローンを利用する
  • 頭金を多めに用意して、借入額を減らす
  • リバース・モーゲージ型のローンを利用する
  • 繰り上げ返済をする

高齢で借り入れる際は、十分検討のうえ借り入れを決めてくださいね。

千日太郎 / オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士

【専門家の解説】

特にアラフィフから購入するマイホームで大事なことが「安物買いの銭失い」にならないようにすることです。

住宅ローンで家を買うということは、多額の資産を持つと同時に多額の負債を負うことを意味します。

そのため、資産(家)の価値が上がることで負債を差し引いた純資産が倍増することもありますが、逆に資産価値が下がることで純資産がゼロ以下になってしまうこともあるのです。

現役時代であれば、仕事を頑張って収入を増やし純資産の減少を食い止めることもできるでしょう。

しかし、今後は少子高齢化で年金支給が減ることを鑑みると、そう楽観視するわけにはいかないのです。

リタイアしたら田舎に土地を買い、建物は大きく良いものを建てようという人がいるかもしれません。

それが自分にとってギリギリ購入できる価格の家であるという場合は、考え直した方が良いでしょう。

売却価値や担保価値が高く査定されるような資産を持っている方が、老後の生活を経済的に豊かにできるのです。

「リタイア後は田舎でスローライフ」は年金資産への信頼がバックボーンにある昭和から平成にかけての老後のロールモデルです。

よほど経済的に恵まれた人を除いて、昭和から平成にかけての老後のイメージは捨てることをお勧めします。

わたしの著書「50歳からの賢い住宅購入」では、少子高齢化社会を前提としてアラフィフからの住宅購入を成功させるための心構えと具体的な方法について書いています。よろしければ読んでみてください。

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