「住宅ローンの借り換えが面倒…」と考えている人は損をしている!?楽に借り換えられる手続きの流れ
監修者: 中野良唯 (ジョインコントラスト株式会社)
- 借り換えが面倒な人はネット完結型の住宅ローンがおすすめ
- WEB上で手続きをできるため書類記入も必要なし
- 借り換え前後の金利差が0.5%以上あれば100万円以上の軽減になる可能性がある
住宅ローンを借り換えたほうが良いことは分かっているけど面倒くさいーー。
特に「書類の準備が面倒くさそう」「どう進めたら良いかがよく分からない」などの理由から、借り換えを先延ばしにしているケースが多く見受けられます。
しかし、近年ではネット完結型の住宅ローン商品も増えていて、ネットだけですべての手続きをできる金融機関もあります。
書類の記入はWEB上で行えますし、スマホの写真をアップロードするだけで良いなど、とても手軽になっているのです。
このページでは、面倒に感じている人こそ知っておきたい借り換えのメリットや、楽に借り換えをする方法を紹介していきます。
この記事を執筆・監修している専門家
中野良唯
ジョインコントラスト株式会社
保有資格・検定
AFP、宅地建物取引士
大手ハウスメーカーでの営業所長を経て、生命保険会社へFPとして転職。 その後、独立系FPとしてコンサルティングの幅を広げるためジョインコントラスト株式会社へ移籍。 現在は「家計教師.com」に所属するFPとして、家計の個別コンサルティングや各種セミナー、企業や学校などで講演会なども行なっています。
ナビナビ住宅ローン編集部
住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。
この記事の目次
多くの人が住宅ローンの借り換えを面倒だと感じている
住宅ローンを借り換えるとお得になるということは分かっていても、借り換えるを進めるのは面倒に感じますよね。
実際に筆者もFPとして活動する中で住宅ローン相談を多く受けてきましたが、「借り換えは手続きが面倒」と感じている人が大半でした。
しかし、実は多くの人が借り換えを面倒だと感じている理由は、現在の住宅ローン環境であれば簡単に解消できるものばかりです。
借り換えを面倒だと感じている人の理由
筆者の過去の経験から、借り換えを面倒だと感じている理由の多くは以下の4つです。
借り換えを面倒に感じる理由
- 用意する必要書類や記入する書類が多い
- 平日に休みを取って銀行へ何回も行かなければならない
- 審査に時間がかかる
- 金利や手数料等の計算が複雑
しかし、記事の冒頭でもお伝えしたように近年はネット完結型の住宅ローンが登場したことで、WEB上でほぼすべての手続きを行えるようになっています。
面倒な書類記入はパソコンやスマホで行えるため、手書きで何枚も書類にサインしていく必要はないのです。
また、WEB上で申込みを完結できるので何度も銀行に出向く必要はなく、事前審査の結果は最短即日とスピーディーに進められます。
住宅ローンの借り換え手続きが面倒で躊躇している人は、以前に比べて手続き面もかなり便利になっていることを知っておいてくださいね。
ネット完結型の手続きは簡単!
参考例として、ネット完結型「auじぶん銀行住宅ローン」の借り換え手続きの流れをご紹介しておきましょう。
以下①~⑤の流れで、対面が必要になるのは司法書士との面談時と、借入れ中の金融機関との手続きだけです。
【auじぶん銀行 住宅ローン借り換え手続きの例】
WEB上のマイページで仮審査、団体信用生命保険の申し込みが可能。結果はメールでお知らせされる。
WEB上の住宅ローンマイページより「本審査の申し込みに進む」ボタンを押して本審査の申し込み。書類はパソコンまたはスマホからアップロードして提出(郵送やFAXでの提出も可能)。結果はメールでお知らせされる。
現在ローン借入れ中の金融機関に連絡し、必要事項を確認。その後、WEB上の住宅ローンマイページより借入金額等の最終契約内容を入力。契約した内容に基づきauじぶん銀行担当者から電話連絡がある。
auじぶん銀行から指定された司法書士と面談し、抵当権の設定を行う。
借入れ中の金融機関でのローン完済、抵当権抹消手続きを終え、抵当権抹消書類などを司法書士に渡す。
ネット完結型であるauじぶん銀行の住宅ローン借り換えは、ローン利用者専用の住宅ローンマイページ(WEBページ)を開設した上で、ほとんどの手続きを進められます。
残りのほとんどの手続きはご自身の好きなタイミングで進めていけるので、面倒な人でも簡単に借り換えできるのがわかりますね。
面倒でも借り換えたほうが良い?借り換えメリットを試算しよう
2016年のマイナス金利政策以降は、借り換えることによってメリットを得られる人の割合が圧倒的に多くなっています。
しかし、「いまいち具体的にどれくらいお得になるのか分からない……」と感じている方も多いかと思います。
そこで、ここでは具体的な借り換えメリットを試算してみたいと思います。
借り換え前の条件
- 住宅ローン金利:2%
- 残りの返済期間:20年
- 元利均等返済
住宅ローン借り換えメリットの早見表
下記の表は、借り換えによる金利差で総返済額がいくら軽減できるかを一覧にまとめたものです(諸費用は考慮していません)。
ご自身の住宅ローン残高に近い欄を見てみましょう。
<ローン借り換えメリット早見表> | |||||
---|---|---|---|---|---|
ローン残高 | 借り換え後の金利 | ||||
年0.5% | 年0.7% | 年1% | 年1.3% | 年1.5% | |
現契約との金利差▲1.5% | 現契約との金利差▲1.3% | 現契約との金利差▲1% | 現契約との金利差▲0.7% | 現契約との金利差▲0.5% | |
<借り換えで軽減できるローン金額> | |||||
2,000万円 | ▲約326万円 | ▲約284万円 | ▲約221万円 | ▲約156万円 | ▲約112万円 |
2,500万円 | ▲約408万円 | ▲約355万円 | ▲約276万円 | ▲約195万円 | ▲約140万円 |
3,000万円 | ▲約489万円 | ▲約427万円 | ▲約331万円 | ▲約234万円 | ▲約168万円 |
3,500万円 | ▲約571万円 | ▲約498万円 | ▲約386万円 | ▲約273万円 | ▲約196万円 |
4,000万円 | ▲約652万円 | ▲約569万円 | ▲約441万円 | ▲約312万円 | ▲約224万円 |
4,500万円 | ▲約734万円 | ▲約640万円 | ▲約497万円 | ▲約351万円 | ▲約252万円 |
5,000万円 | ▲約815万円 | ▲約711万円 | ▲約552万円 | ▲約390万円 | ▲約280万円 |
上記の試算表を見てもわかるように、金利差が0.5%でもローンの軽減額は100万円以上になります。金利差が開けば開くほど、ローン金額も大きくなればなるほど、軽減額はさらに増えることになります。
つまり、ひと昔前に住宅ローンを借りたほとんどの人が、借り換えメリットを大きく受けられる可能性があるということです。
借り換えが面倒という人は、まずはどれだけの経済的メリットがあるのかを知りましょう。
楽に借り換えメリットを調べたい人はツールを活用しよう
先ほどの表を見て、「やっぱり面倒くさそう……」と感じた方もいるかと思います。
しかし、ご自身の住宅ローン状況から借り換えメリットを調べるだけであれば、次に紹介するツールを使えば1分もかからずに調べることが可能です。
主要な金融機関のなかで、よりお得度の高い住宅ローンを比較できるので、ぜひご活用ください。





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【借り換えが面倒な人向け】おすすめのネット完結型住宅ローン
借り換えでメリットがあると分かれば、「検討してみようかな……」と感じますよね。
ただし、住宅ローンの借り換えはとりあえず行えばいいというものではありません。
商品によって金利や手数料、付帯する保障の内容などが異なるため、商品選びによっては思ったようなメリットを得られないケースもあるのです。
そこで、ここではFPの筆者が「住宅ローンの借り換えが面倒という人におすすめできる住宅ローン」を厳選して紹介していきます。
おすすめのネット完結型住宅ローン
この3社は商品スペックが高く、手続きをWEBや郵送で進められるので、借り換え手続きが面倒だと感じている人にこそピッタリの商品です。
それぞれのおすすめポイントや金利情報を紹介していきますね。
auじぶん銀行住宅ローン「変動金利 全期間引き下げプラン」
金利タイプ | 金利 |
---|---|
auじぶん銀行「変動金利 全期間引き下げプラン」 | 0.310% 2021年01月適用金利 全期間引下げプラン au回線とじぶんでんきのセット利用の場合(au金利優遇割の内、auモバイル優遇割は2021年3月1日開始) |
auじぶん銀行住宅ローンでは、銀行に何度も出向いて手書きで書類を記入する手間が全くないため、借り換えにかかる面倒くささを劇的に改善することができます。
本人確認書類などもWEB上でアップロードするだけで良いので、パソコンやスマホを使い慣れている人はスムーズな申し込み手続きができるでしょう。
加えて、auじぶん銀行で無料付帯できる団信保障は「がん50%保障団信」なので、がんと診断確定された時点で住宅ローン残高が半額保障されるという安心感も魅力ですね。
住宅ローン利用者だと他行への振込手数料が月8回まで無料になるという特典もあるので、細かい使い勝手も含めて検討なさってください。
新生銀行住宅ローン「変動金利<変動フォーカス>」
金利タイプ | 金利 |
---|---|
新生銀行「変動金利<変動フォーカス>」 | 0.450% 2021年01月適用金利 |
新生銀行住宅ローンの「変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>」は、ネット銀行のなかでも特に金利の低い住宅ローンです。
仮審査~本審査の申し込みはWEBもしくは郵送で対応可能で、契約の手続きも電話にて進めることが出来ます。
さらに新生銀行で住宅ローンを組むと、他行へのインターネット振込手数料が月10回まで無料になり、提携ATMでの出金手数料も無料になります。
住宅ローンだけでなく銀行口座の使い勝手が良いのは、日常生活においても重要なポイントですよね。
住信SBIネット銀行「フラット35(保証型)」
金利タイプ | 金利 |
---|---|
住信SBIネット銀行「フラット35(保障型)」 |
1.190% 2021年01月適用金利 団信加入 |
住信SBIネット銀行は「保証型」と呼ばれているフラット35商品を扱っていて、通常のフラット35よりも金利が低く設定されています。
事前審査はWEB上で行い、本審査~契約手続きまでは郵送で対応できるため、自宅に居ながら手続きを進められます。
また、元々ネット銀行大手として君臨する住信SBIネット銀行なので、銀行そのものの使い勝手も非常に良いです。
さらに、住宅ローン利用者への特典(他行への振込手数料、ATM出金手数料無料など)など、他行に負けず劣らずのサービスを展開しています。
銀行口座の使い勝手は長い返済にも深く関わるポイントなので、こうした細かい点も必ずチェックしておきたいですね。
それでも面倒な場合は、借り換え相談サービスを利用しよう
「借り換えのメリットは分かったけど、そもそも金融機関や住宅ローンの比較が面倒くさい……」そんな場合は、借り換え相談サービスを利用するという方法もありますよ。
借り換え相談サービスとは、住宅ローンの借り換えブームに伴い登場した、新しい相談サービスです。
サービス内容としては、ローン利用者の代わりに複数の金融機関や住宅ローンを比較することで、適した住宅ローンを提案してもらうことができます。
「借り換えしたほうが良いのはわかっているけど、複雑な手続きが面倒くさい」という人は、借り換え相談サービスを活用するのも選択肢ですよ。
ここでは、借り換え相談サービスで有名な「いえーる 住宅ローンの窓口ONLINE」についてご紹介しておきますね。
いえーる「住宅ローンの窓口ONLINE」
いえーる「住宅ローンの窓口ONLINE」は、無料で住宅ローンの借り換え相談ができるサービスです。
メール・電話・対面の中からご自身に合った3つの相談形態を選ぶことができますよ。
詳細については、いえーる「住宅ローンの窓口ONLINE」公式サイトもご覧ください。
せっかく住宅ローンの借り換えをするのなら、金利や諸費用、団信保障もあわせてご自身に最適なサービスを選びたいですよね。
しかしながら忙しい人にとっては、数ある金融機関の中から適切な金融機関を選ぶことも、比較・検討することもそもそも大変な作業です。
いえーる「住宅ローンの窓口ONLINE」であれば、銀行の担当者ではなく中立的な立場の専門家から公平な意見をもらえるので、「借り換えでどの程度負担が減るのかを計算してほしい」「おすすめの金融機関を知りたい」といった相談も可能になっています。
また、メールから気軽に相談でき、途中から対面相談に切り替えることも可能なので、相談のハードルが非常に低い点も大きな魅力です。もちろん、何度相談しても無料ですよ。
まとめ
「住宅ローンの借り換えが気になっているけど面倒…」という人も確かに多いのは事実です。
しかしながら、今のような超低金利の状況で出費削減のチャンスを棒に振るのは、少しもったいないです。
このページのまとめ
- 借り換えが面倒な人はネット完結型の住宅ローンがおすすめ
- 2021年現在、借り換えでメリットを得られる人が非常に多い
- 借り換え前後の金利差が0.5%以上あれば100万円以上の軽減になる可能性がある
- どうしても面倒な人には借り換え相談サービスもある
まずは一度自分のローン状況を確認し、経済的な負担軽減というメリットと面倒というデメリットを天秤にかけ、どちらが重要かを冷静に考えてみてください。