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マイカーローンと住宅ローンは同時に借り入れできる?返済負担率に注意しよう

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マイカーローンと住宅ローンは同時に借り入れできる?返済負担率に注意しよう
住宅ローン審査
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  • 住宅ローンと同時にマイカーローンを利用できるのだろうか

という疑問をお持ちの人もいらっしゃるでしょう。

低金利が続いている今だからこそ、できることならローンをうまく活用したいですよね。

しかしながらどちらのローンも高額なので、

  • 住宅ローンの審査に通るのか
  • 審査に通っても二つのローンを無理なく返済していけるか

などの不安が出てくると思います。

結論から言えば、金融機関の求める条件内なら住宅ローンとマイカーローンの併用借り入れは可能です。

ただし誰でも簡単に借り入れできるわけではありません。

審査は当然厳しくなりますし、二重のローン返済は家計のやりくりも大変です。

現実的な返済金額を考えておかなければ、安定した返済はできないでしょう。

この記事では、住宅ローンとマイカーローンを併用して借りる方法をご案内します。

両者の関係を知り、無理のない借り入れと返済を実現しましょう。

  • ファイナンシャルプランナー / ジョインコントラスト株式会社

    監修者中野良唯

  • オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士 / 公認会計士中村岳広事務所

    監修者千日太郎

  • 株式会社エイチームライフデザイン

    編集者イーデス編集部

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住宅ローンとマイカーローンは併用できる

金融機関の審査に通る基準内であれば、住宅ローンとマイカーローンをあわせて借り入れることは可能です。

ただし審査の基準は非公開ですし、金融機関によっても異なります。

つまり「〇〇万円ずつなら必ず借り入れできる」といった具体的な目安がありません。

では審査の際何に気を付ければいいのかというと「返済負担率」です。

ここではローンを併用して審査に通るための返済負担率の考えかたを見ていきましょう。

ローンを併用する際は返済負担率に注意

住宅ローンとマイカーローンを併用する際は、返済負担率に注意しましょう。

返済負担率とは、年収に占める年間のローン返済額の割合です。

例えば年収600万円の人が毎月10万円の返済をする場合、返済負担率は20%です。

計算例は下記のとおりです。

返済負担率の計算例

年間ローン返済額120万円(毎月10万円)
÷年収600万円=返済負担率20%

※「年間のローン返済額」にはマイカーローンと住宅ローン、その他すべての借り入れを含めて計算

一般的に、金融機関の審査に通る目安は「返済負担率が25%程度になるローン返済額」と言われています。

以下に、返済負担率が25%になる返済額の目安をまとめました。参考にご覧ください。

【年収別】
返済負担率が25%になるローン返済額の目安
年収年間のローン返済額
500万円125万円
(毎月約10万4,000円)
600万円150万円
(毎月約12万5,000円)
700万円175万円
(毎月約14万6,000円)
800万円200万円
(毎月約16万7,000円)
900万円225万円
(毎月約18万7,500円)
1,000万円250万円
(毎月約20万8,000円)

上記のローン返済額は、あくまで返済負担率を25%に設定した場合の目安です。

実際の返済負担率の基準は金融機関によって異なりますし、就業の状況なども含めて総合的に審査されます。

上記は1つの目安として、金融機関に相談しながら借入金額を決めるようにしてくださいね。

また金融機関では、返済額の計算に年3%~4%の「審査金利」を用いるケースが多いです。

実際に返済額を計算する際は、年4%など高めの審査金利で計算すると安心でしょう。

余裕を持って返済できる金額は「手取り年収」で考える

返済負担率25%は額面年収で計算した目安であり、審査に通るための最低限の基準です。

しかし実際の返済を考えるとき額面年収ではイメージしづらく、また過度な借入に繋がりやすい傾向があります。

したがって借り入れ後の余裕を持った返済を考慮するときは、返済額を「手取り年収」で考えることをおすすめします。

ここでは無理のない返済を続けられる、手取り年収を使ったシミュレーションをご案内しましょう。

すでにマイカーローンを返済中の人と住宅ローンを返済している人に分けて、それぞれ解説していきますね。

すでにマイカーローンを借りている場合

マイカーローンを返済中の場合、住宅ローンはいくらまでに借り入れることができるか。

これは自動車を所有している世帯が住宅ローンを考える際、非常に現実的な悩みといえます。

ここでは、額面年収700万円(手取り年収約540万円)で、毎月3万円のカーローンを返済中の人を例に計算してきます。

シミュレーション前提条件

  • 年間のカーローン返済額
    3万円×12か月=36万円
  • 手取り年収から計算したローン返済額
    手取り年収540万円×返済負担率25%=135万円
  • 借り入れ可能な住宅ローンの返済額
    135万円-36万円=99万円

上記の計算により住宅ローンの返済に充てられるのは、年間99万円を月額換算した約8万2,500円までということがわかります。

住宅ローン返済額を計算できたら、あとはシミュレーションツールを利用して借入金額を計算します。

毎月の返済額を「約8万2,500円」に設定して、元利均等返済方式、35年固定、金利年1.31%で計算すると、借入可能金額は約2,778万円となります。

「思ったより借りられる金額が少ない」と思われる方も多いと思います。

その理由は、マイカーローンの返済期間と返済額です。マイカーローンは返済期間が短く、ローン金額が少額でも返済比率への影響が大きくなります。

マイカーローンを一括返済すれば、住宅ローンの借入可能額を増やすことが可能です。

住宅ローンの借入可能額が思ったより少ないと思われた方は、是非検討してみてください。

すでに住宅ローンを借りている場合

すでに住宅ローンを返済中の場合は、マイカーローンをいくらに抑えるべきか、悩みますよね。

ここでは額面年収700万円(手取り年収約540万円)で、毎月8万円の住宅ローンを返済しているケースを例に計算してきます。

シミュレーション前提

  • 年間の住宅ローン返済額
    毎月8万円×12か月=96万円
  • 手取り年収から計算したローン返済額
    手取り年収540万円×返済負担率25%=135万円
  • 借り入れ可能なマイカーローンの年間返済額
    135万円-96万円=39万円

上記の計算によりマイカーローンの返済額に充てられるのは、年間39万円を月額換算した約3万2,500円までが限度となります。

ただしマイカーローンを組む場合は、この他にも自動車保険料や自動車税などの支払いを考えなければなりません。

マイカーの種類や運転歴によっては、保険料の支払いが月数万円に及ぶケースもあるので要注意です。

マイカーローンを無理して組む前に、ある程度貯蓄ができるまで待つのも一つの選択肢ですよ。

住宅ローンとマイカーローンを併用して組むときのポイント

住宅ローンとマイカーローンを併用して組むときは、以下4つのポイントに気をつけましょう。

住宅ローンとマイカーローンを併用して組む際の注意点

  1. 住宅ローンのみ借り入れるよりも借入金額は少なくなる
  2. 住宅ローンの火災保険料やマイカーローンの自動車保険料など、ローン以外にかかる費用も考慮しておく
  3. マイカーローンより住宅ローンのほうが、審査は厳しい
  4. マイカーローンは住宅ローンより審査が緩めなので、後からでも併用して組みやすい

住宅ローンの借入希望額が返済比率の上限に近い場合、審査への通りやすさを考慮すると、マイカーローンが無い状態で、住宅ローンの審査をしたほうが有利です。

マイカーローンがある場合は、ローン完済後に住宅購入するように計画していきましょう。

マイカーローンの審査は緩めなので、住宅ローンがある場合でも通りやすく、そのため、無理な返済になってしまいがちです。

ですから、すでに住宅ローンを借りている場合は、今の返済額にマイカーローンと自動車保険料・車検代などの費用を上乗せしてもやっていけるのかシミュレーションしてみましょう。

マイカーにかかる費用はいくらなのか、正確に計算しておくことが大切ですよ。

少しでも不安がある人は、カーシェアリングサービスやタクシーの利用も検討しましょう。

できる限り自己資金を貯めてからマイカーを一括購入するのも、一つの方法です。

マイカーローンと住宅ローンをまとめることはできない

基本的に自動車ローンと住宅ローンを1本のローンにまとめて借りることはできません。

前提として、マイカーローンは自動車を買うため、住宅ローンは住宅を買うための専用ローンです。

住宅ローンに自動車の購入代金を上乗せすることはできませんし、その逆もできません。

本来の目的から外れたローンの組みかたは契約違反にあたるので気をつけましょう。

ただし一部金融機関では、新規で借りる住宅ローンに他のローンをまとめられる「おまとめ住宅ローン」が販売されています。

販売されている金融機関は少ないですが、ローンを一本化したい人にとっては利用しやすい商品です。

「マイカーローンと住宅ローンを一本化したい」という人は、おまとめ住宅ローンの利用も検討してみましょう。

まとめ

 住宅ローンとマイカーローンを併用して借りる際の重要ポイントは、以下の5つです。

簡単にまとめると

  • 二つのローンを併用する場合は、「返済負担率25%以内」を意識すること
  • 安定した返済のためには、額面年収より手取り年収をベースに返済負担率を考えること
  • マイホームもマイカーも、ローン以外にかかる費用が意外と多いので要注意
  • マイカーローンより住宅ローンのほうが審査は厳しい
  • できれば住宅ローン一本に絞って借り入れするのがおすすめ

当然ながら、マイカーローンがあると住宅ローンの借入可能額は少なくなります。

審査面でも厳しくなるため、住宅ローンを借りる際には、なるべくマイカーローンが無い状態にしてください。

もちろん資金的な余裕がない人もいらっしゃるかと思います。

その場合は購入する住宅や車の価格をよく考え、ローン以外の資金も含め余裕を持った金額で借り入れるようにしましょう。

千日太郎

千日太郎 / オフィス千日合同会社 代表社員 公認会計士

【専門家の解説】

住宅ローンの審査の特徴として、審査の時点で「他の借金」がある人に対しては、少しいきすぎではないかと思うほど厳しく審査します。

本文でも解説しているように、マイカーローンを同時に申し込む人の返済比率を計算する場合、住宅ローンの毎月返済にマイカーローンの毎月支払いを加算して判定します。

マイカーローンはせいぜい5年程度で終わりになるのに、住宅ローンと同じ期間にわたって続く前提のシミュレーションをするわけです。

つまりこの人はずっとマイカーをローンで乗り継いでいくため、マイカーローンありきの家計で住宅ローンの返済が可能か?という考え方で審査を行うのです。

本当にその通りになるか分からないのですが、保守的にそうした前提を置くのが金融機関の審査です。

しかし裏をかえせば、住宅ローンの審査を受ける瞬間に全くの無借金であれば、今後の人生にわたってずっと住宅ローン以外の借金が無い前提で審査してもらえるということになります。

ここは形式主義で、金融機関による審査の弱点といえるかもしれません。

ですから、住宅ローン一本に絞って借り入れするのがおすすめです。マイカーローンは住宅ローンの実行後に借りても問題ありません。

注意点としては住宅ローンの実行前にマイカーローンを借りないようにすることです。

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