auじぶん銀行の住宅ローン借り換えメリットは?適用金利や注意点をプロが解説
監修者: 白坂大介 (ジョインコントラスト株式会社 代表取締役)
- すべての銀行の中でトップクラスに金利が低い
- がん診断でローン残高が半分になる
- 借り換えで利息軽減したい方におすすめ
住宅ローンの借り換えでauじぶん銀行が気になり、情報収集している方も多いと思います。
auじぶん銀行の住宅ローンは金利が低く、がん50%団信も無料で付いているので魅力的ですよね。
しかしながら実際に住宅ローンを借り換えする際には、下記のような疑問も出てきます。
- 金利削減効果以外のメリットはないのか
- 金利は本当にお得なのか
- 注意点はないのか
- 借り換えの具体的な手順はどうなっているのか
当ページでは、auじぶん銀行の住宅ローンを借り換えるとどんなメリットがあるのか、お金のプロの視点で詳細解説していきます。
この記事を執筆・監修している専門家
白坂大介
ジョインコントラスト株式会社 代表取締役
保有資格・検定
2級ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、証券外務員1種
お客様と一生涯のお付き合いができる仕事に憧れ、大学卒業と同時にハウスメーカーに就職。 2008年にファイナンシャルプランナーの資格を取得。 2013年にはジョインコントラスト株式会社を設立し、webサイト「家計教師.com」を運営。 主にマイホーム購入や住宅ローン、生命保険、資産運用など、一般家庭向けのコンサルティングや講演会を行なっている。
ナビナビ住宅ローン編集部
住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。
この記事の目次
- auじぶん銀行住宅ローンの借り換え金利
- auじぶん銀行住宅ローンへの借り換えで注意するべきこと
- 変動金利に借り換える場合は、金利上昇リスクがある
- 固定期間終了後の金利割引幅が小さい
- 諸費用・手数料が必要になる
- auじぶん銀行住宅ローンへ借り換えるメリット
- 金利が低いため借り換えメリットを得やすい
- がん50%保障団信が無料で付帯する
- 全疾病保障が無料で付帯する
- auじぶん銀行の各種手数料が月8回まで無料になる
- auじぶん銀行住宅ローンに借り換える際の手順
- 手順1:マイページの開設:
- 手順2:仮審査の申し込み:
- 手順3:本審査の申し込み:
- 手順4:契約手続き:
- 手順5:司法書士との面談:
- 手順6:契約完了:
- auじぶん銀行住宅ローンへの借り換えでよくある質問
- 審査にかかる日数はどれくらい?
- 借り換える場合、火災保険はどうなる?
- まとめ
auじぶん銀行住宅ローンの借り換え金利
auじぶん銀行住宅ローンは、変動金利・固定10年・固定20年の金利が低く、他の銀行と比べて、借り換えメリットを得やすくなっています。
auじぶん銀行住宅ローンの借り換え金利は下記表のとおりです。
金利タイプ | 適用金利 |
---|---|
変動金利 | 0.310% 2021年01月適用金利 au回線とじぶんでんきのセット利用の場合(au金利優遇割の内、auモバイル優遇割は2021年3月1日開始) 全期間引下げプラン |
当初固定10年 | 0.430% 2021年01月適用金利 当初期間引下げプラン au回線とじぶんでんきのセット利用の場合(au金利優遇割の内、auモバイル優遇割は2021年3月1日開始) |
当初固定20年 | 0.934% 2021年01月適用金利 当初期間引下げプラン au回線とじぶんでんきのセット利用の場合(au金利優遇割の内、auモバイル優遇割は2021年3月1日開始) |
フラット35などの長期固定金利の取扱いはなく、シンプルなラインナップとなっています。
また、auじぶん銀行の住宅ローンは借り換え時も新規借入時と同様の金利が適用されます。
「とにかく金利の低い住宅ローンへ借り換えたい」と考えている方にとって、auじぶん銀行住宅ローンは有力な選択肢になるでしょう。
auじぶん銀行住宅ローンへの借り換えで注意するべきこと
auじぶん銀行で住宅ローンを借り換える際は、以下の3点へ注意しましょう。
変動金利に借り換える場合は、金利上昇リスクがある
auじぶん銀行の変動金利の低さは業界最低水準であり、とても魅力的です。
しかし、変動金利は半年に1度金利の見直しがあるため、1年に2回金利が変更となる可能性があります。
この先金利は上昇するか、もしくはこのまま低金利が続くか、それは誰にもわかりません。
変動金利に借り換える際は、住宅ローンの返済期間中は常に金利上昇リスクがつきまとうことを理解しておきましょう。
変動金利を利用するポイント
金利が上昇して毎月の返済額が上がっても、余裕を持って返済していけるような万全の返済計画を立てておく。
固定期間終了後の金利割引幅が小さい
auじぶん銀行の当初期間引下げプランは、固定期間終了後の金利割引幅が特に小さいので注意しましょう。
当初期間引下げプランは、当初10年や20年など決められた一定期間の金利のみを固定する金利プランです。
固定期間中は割引幅も大きく比較的お得な金利が適用されるのですが、固定期間が終わると割引幅が小さくなり、適用金利が大きく上がる可能性があります。
当初引下げプランのポイント
- 固定期間中に完済できるような計画を立てる
- ローン元金を早々に減らせるよう繰り上げ返済をする
固定期間終了時に他の住宅ローンに借り換えるという方法もありますが、その時点で他の住宅ローン金利がどうなっているのかは予想できません。
auじぶん銀行住宅ローンは一部繰り上げ返済手数料が無料なので、繰り上げ返済を上手く活用していきましょう。
諸費用・手数料が必要になる
auじぶん銀行に限らず、住宅ローンの借り換えには諸費用・手数料がかかります。
auじぶん銀行の融資事務手数料は「借入金額×2.2%(税込)」、保証料は無料となっていて、他の金融機関と比較してもごく一般的な金額設定と言えるでしょう。
借り換えに必要な諸費用は、合計で30万円~100万円ほどになることが多いので、まとまった自己資金を準備しておく必要があります。
ちなみに、auじぶん銀行は契約時の印紙が不要なため、他の銀行と比べるとその分諸費用は安く抑えられます。
auじぶん銀行住宅ローンへ借り換えるメリット
auじぶん銀行の住宅ローンへ借り換えると、以下のようなメリットを受けられます。
それぞれ詳しく解説していきますね。
金利が低いため借り換えメリットを得やすい
auじぶん銀行住宅ローンは適用金利が低く、借り換えによる利息軽減メリットを得やすくなっています。
特に変動金利、当初固定10年、当初固定20年の金利はどれも業界最低水準です。
住宅ローンの借り換えでは、借り換え前後の金利差が大きれば大きいほど利息軽減メリットも大きくなります。
「少しでも利息を減らしたい」「できるだけ金利の低い住宅ローンに借り換えたい」と考えている方にとって、auじぶん銀行住宅ローンは有力な候補となります。
がん50%保障団信が無料で付帯する
auじぶん銀行住宅ローンでは、無料で「がん50%保障団信」が付帯されます。
がん50%保障団信とは、住宅ローン返済期間中にがん(悪性新生物)と診断された場合に、住宅ローン残高の50%が保障される特約付団体信用生命保険です。
つまり、がんになった時点で住宅ローン残高の半分がチャラになるというものです。
診断確定だけで保障対象になるわかりやすさと使いやすさに加え、金利上乗せなしの無料付帯という点は非常に有益なメリットです。
全疾病保障が無料で付帯する
「がん団信50%保障団信」に加えて、すべての病気やケガが対象の「全疾病保障」が無料で付帯します。
全疾病保障とは、精神障害を除く病気やケガで180日以上入院が継続した場合に、住宅ローン残高の全額が保障されるというものです。
180日以上もの長期入院になるケースはピンと来ないかも知れませんが、もし万一そのような重篤な状態に陥った場合には住宅ローン返済が大きな負担となることは想像できるかと思います。
長期間にわたる住宅ローンの返済期間中に、何が起こるかは分からないものです。
auじぶん銀行住宅ローンの全疾病保障なら、このような返済中のもしものリスクに対して備えておくことができます。
auじぶん銀行の各種手数料が月8回まで無料になる
auじぶん銀行の住宅ローンを利用していると、auじぶん銀行のATM出金手数料と他行への振込手数料がそれぞれ月8回まで無料になります。
見落とされがちですが、銀行の手数料は積み重なると大きな金額になっていきます。
仮に1ヶ月のATM手数料を660円(220円×3回)、他行への振込手数料を220円(220円×1回)とすると、完済までの35年間では36万9,600円もの出費になります。
1年間 | 35年間 | |
---|---|---|
ATM出金手数料 | 7,920円 | 27万7,200円 |
他行への振込手数料 | 2,640円 | 9万2,400円 |
合計 | 1万560円 | 36万9,600円 |
※各種手数料はauじぶん銀行の金額ではなく、一般的な銀行手数料で計算
auじぶん銀行は、KDDIと三菱UFJ銀行の共同出資で設立された銀行です。
そのため、三菱UFJ銀行への振り込みもスムーズで日常的に使いやすいサービスとなっています。
auじぶん銀行住宅ローンに借り換える際の手順
ここまではauじぶん銀行住宅ローンの商品内容やメリットについて触れてきましたが、実際にauじぶん銀行へ借り換える際の手順もご説明しておきますね。
auじぶん銀行の住宅ローンに借り換える際の手順を大まかにまとめると、下記のようになっています。
auじぶん銀行の住宅ローンに借り換えする際の手順
また、auじぶん銀行の住宅ローンはネット完結型になっているため、手続きはほぼネット上で行うことができます。
手順1:マイページの開設:
ネット上で住宅ローンマイページを開設します。
auじぶん銀行の口座を持っている人は、インターネットバンキングから口座情報登録を引き継ぐことも可能です。
<参考>「auじぶん銀行 住宅ローンマイページ開設」
手順2:仮審査の申し込み:
住宅ローンマイページから、仮審査と団信の申し込みを行います。結果はメールで通知されます。
借り換え審査に必要な種類
借り換え審査に必要な書類は住宅ローン利用者によって異なりますが、おもに以下の書類が必要です。
住宅ローン本審査までに必ず準備しておくようにしましょう。
借り換えの審査で必要な書類
- 本人確認書類(住民票の写し、運転免許証など)
- 収入関連書類(給与所得者は源泉徴収票など)
- 物件関連書類(売買契約書、重要事項説明書など)
- 借り換え関連書類(借入中の住宅ローン返済予定表など)
- 団体信用生命保険の書類(借入金額が5,000万円を超える場合は、健康診断結果証明書)
- その他必要書類(直近で転職した人、国家資格保有者などは別途必要書類あり)
▼詳細は下記を参考にしてください▼
「住宅ローン本審査時必要書類チェックシート【借り換え用】」(auじぶん銀行)
手順3:本審査の申し込み:
住宅ローンマイページより「本審査の申し込みに進む」ボタンを押し、本審査の申し込みに進みます。
契約に必要な書類はパソコンやスマホからアップロードして提出可能となっています(※必要書類の具体例は次章を参考。郵送やFAXも利用可)。
結果はメールでお知らせされます。
手順4:契約手続き:
現在住宅ローンを借入している金融機関に連絡し、完済受付可能日など、借り換えに必要な事項を確認します。
その後、住宅ローンマイページより借入金額や金利タイプを選択して契約内容を入力します。
入力した契約内容に基づき、auじぶん銀行担当者から電話連絡があり、最終の意思確認が行われます(※)。
※連帯保証人や担保提供者を設定している場合は、それぞれに電話連絡が入ります。
手順5:司法書士との面談:
auじぶん銀行指定の司法書士と面談し、新たに抵当権を設定するための準備を行います。
手順6:契約完了:
融資実行日に、現在借入れ中の金融機関にて全額繰り上げ返済手続きを行います。
ローン完済と抵当権抹消手続きを終えたら、抵当権抹消書類などを司法書士に渡して借り換えは完了です。
上記の①から⑥までで外に出向くのは
- 借入中の金融機関へ確認するとき
- 司法書士と面談するとき
だけです。何度も金融機関に出向く必要がないので、忙しい人でも仕事の合間にスムーズに借り換え手続きができます。
忙しい方にとっては非常にうれしいポイントですよね。
auじぶん銀行住宅ローンへの借り換えでよくある質問
auじぶん銀行住宅ローンのメリットや借り換え手順について詳しく解説してきました。
しかしながら実際に借り換えを実行するとなれば
といった点も少し気がかりなのではないでしょうか。
そこで、気になりがちなこれらの疑問もわかりやすく解消していきます。これからauじぶん銀行住宅ローンへ借り換えされる方は、よく確認しておいてくださいね。
審査にかかる日数はどれくらい?
auじぶん銀行の審査の目安日数は、下記の通りです。
- 仮審査申し込みから完了まで…最短即日~数日
- 本審査申し込みから完了まで…最短2~3営業日~1週間ほど
ただし、仮審査も本審査も、申し込み時の受付状況によって審査にかかる日数は異なります。
公式サイトには「スムーズにいけば申し込みから最短約2週間で融資可能」と記載されていますが、実際には必要書類の不備や準備などで手間取ってしまうことも多々あります。。
借り換え手続きについては準備を万全にし、できるかぎり時間の余裕を持って申し込みましょう。
借り換える場合、火災保険はどうなる?
住宅ローンを借り換える場合、火災保険の契約が残っていれば、そのまま契約を継続できます。解約の必要はありません。
もし借り換えを機に火災保険の契約を見直したいということであれば、auじぶん銀行でも火災保険の紹介があるので検討してみるとよいでしょう。
<参考>「auじぶん銀行の住宅ローン専用火災保険」
まとめ
auじぶん銀行の住宅ローンへ借り換える際の金利やメリット、注意点、実際の手順について解説してきました。
当記事のポイントをまとめると、以下の通りです。
auじぶん銀行への借り換えポイントまとめ
- 圧倒的な低金利と充実した団信特約が魅力
- 特に変動金利、固定10年、固定20年の金利が低い
- がん50%保障団信と全疾病保障が0円で付帯
- auや三菱UFJ銀行のユーザーにとってauじぶん銀行は使いやすい
- 変動金利への借り換えには金利上昇への対策を取っておく
ネット完結型で金利の低いauじぶん銀行の住宅ローンは、借り換えによる利息軽減効果を狙いたい人におすすめのサービスです。
とはいえ、どんなに魅力的な住宅ローンでも注意点は必ずあります。
当記事でお伝えしたポイントを参考にしつつ、ご自身のライフスタイルに適した住宅ローンを選んでくださいね。