• 2021.09.08

【菅首相の辞意表明】2021年10月の住宅ローン金利動向を予想します

執筆者: 千日太郎 (オフィス千日合同会社 代表社員)
【2021年10月最新】千日太郎の金利予想

こんにちはブロガーの千日太郎です。

菅首相の辞意表明により、日経平均株価は一時3万円を突破する急伸となっています。

ここ最近の長期金利は低水準で横ばいに推移していましたが、株価の上昇によって金利が上昇し、2か月連続で横ばいだった住宅ローンの金利にも影響を及ぼす可能性があります。

この記事では、執筆時点で公開されている「金融市場の動向」と千日太郎が公認会計士として培ってきた金融ビジネスに対する知見をもって推理する「銀行の営業方針」から2021年10月の住宅ローン金利動向を予想します。

※当記事の金利や情報は2021年9月6日時点のものを記載しております。
最新の金利情報は、必ず金融機関の公式サイトをご確認ください。

執筆・監修している専門家

執筆者

千日太郎

オフィス千日合同会社 代表社員

保有資格・検定

公認会計士

大阪で公認会計士を営みながら、オフィス千日合同会社 代表社員として、「千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える」では金利予想やプロの視点から推奨する住宅ローンの組み方を情報発信。「千日の住宅ローン無料相談ドットコム」では一般の人からの匿名の相談に無料で乗って、そのコンサル内容をネットに公開している。

編集者

ナビナビ住宅ローン編集部

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

金融市場の動向:総選挙の株価で長期金利は上昇するか?

こちらは2021年5月20日~2021年9月6日までの日経平均株価と長期金利の推移をグラフにしたものです。

2021年10月住宅ローンの金利予想1(日経平均と日本の長期金利)

8月末までは株価と金利は概ね同じペースで下がり続けてきました。

日経平均株価(オレンジの折れ線グラフ)も長期金利(青い折れ線グラフ)も右肩下がりで推移してきました。

先行きの不透明な状況を反映してリスク資産の株式が売られて株価が下がり、そのお金で安全資産の債券が買われて債券価格が上がる(金利が下がる)ということです。

しかし、9月3日に「菅義偉首相が辞任の意向 総裁選も不出馬」という衝撃的なニュースが発表されたことで、7日の日経平均株価は約8カ月ぶりに3万円を突破する急上昇となりました。

この株高に反応して相対的に安全資産とされる債券には売りが優勢となり、長期金利終値も上昇していますが、株価ほどの急伸とはなっていません。

この株価上昇の背景には、過去約30年で衆院解散実施日から総選挙の投開票日までの期間中の株価はほぼ上昇してきたという経験則も関係していそうです。

では、総選挙までのスケジュールを確認しておきましょう。

現時点において、自民党総裁選は9月17日告示、29日投開票のスケジュールで実施され、そこで新総裁が選出される予定です。

そして総選挙は衆議院議員の任期満了前の10月5日公示、17日投開票が有力ですが、菅政権の退陣によって11月にずれ込む可能性もあるそうです。

このように実施時期が多少前後しても、解散総選挙は10月から11月あたりでしょう。

だとするならば、少なくとも今後9月末までの株価は上昇し続ける可能性が高いと言えそうですね。

株高となると、その株を購入するために比較的安全資産とされる債券は売られて債券価格が下がります。

債券価格と金利(利回り)の間には負の相関関係があり、逆方向に動きます。

債券価格が上がると利回りが下がり、債券価格が下がると利回りが上がるのです。

つまり、今後9月末までの長期金利は上昇し続ける可能性があるということです。

しかし、グラフを見ると日経平均株価の急上昇に対して長期金利の上昇はだいぶ緩やかなものになっています。

コロナ環境下においては、株価の上昇がすなわち長期金利の上昇につながるとは限らないのです。

株価が上昇しても金利が上がらない米国

こちらは2021年5月20日~2021年9月3日までのダウ平均株価と米長期金利の推移をグラフにしたものです。

2021年10月住宅ローンの金利予想2(ダウ平均株価と米国の長期金利)

日経平均と違い、9月のNYダウ平均株価は上昇していません。

日本の解散総選挙は米国の株価に影響しないのです。

そして注目すべきは2021年6月からの株価(オレンジの折れ線グラフ)と長期金利(青い折れ線グラフ)の動きです。

ダウ平均株価は緩やかに上昇を続けている一方で長期金利は下がっています。

セオリーから外れて債券がさらに買われている背景には、各国政府がコロナ関連の巨額の財政出動を行ったことによって市中には大量の資金が供給されており、それが飽和状態になっていることがあると考えています。

これらの資金は株や不動産、投資信託などに投入され、不況にもかかわらず価格相場が上昇することが世界中で起きていて、「コロナバブル」と呼ばれています。

業績の上がる企業の株価は本来の企業価値以上に上がっている状態でありさらに株を買い増すことができない、かといってコロナで業績の下がっている企業の株を買えるほどに見通しは明るくない状態です。

そこで行き場を無くした資金が安全な債券に流れているのです。

米国で起きている現象が、資金の飽和状態と株価の天井にあるならば、同じような現象が日本でも起きる可能性があります。

銀行の営業方針:中間決算を迎える民間銀行の思惑

民間金融機関の住宅ローン(長期の固定金利)では6月から8月にかけて、連続して住宅ローンの金利を下げ、8月から9月にかけては横ばいとなりました。

銀行は10月に住宅ローンを実行する人をターゲットに金利を設定するのではなく、新築マンションの完成が集中する来年3月に引き渡しを予定している人をターゲットに金利を設定しています。

売買契約にあたってはあらかじめ住宅ローンの審査に通します。

年内の早い段階から低金利であることをアピールしておかないと、そもそも選んでもらえないためです。

そして10月には9月までの中間決算発表があります。

大手マンションデベロッパーは提携ローンの決定を9月末までと設定するところが多いのですが、その背景には銀行側から期末の融資実行見込みが欲しいという要請があるためでもあります。

審査や手続きにかかる時間が必要としても、2022年3月の住宅ローンを2021年9月までに決めねばならない合理的な理由はありません。

各行の年間目標達成度はもちろん外部からは分かりませんが、まだ中間ということもあり、より多くの契約を集めておきたいインセンティブが働くものと思います。

複数の金融機関で審査を通す人は3月の実行月になって別の金融機関を選択する可能性もあるからです。

そのため、9月から引き続き10月も低金利を維持する可能性があります。

金利タイプ別2021年10月の金利予想

では、金利タイプ別に2021年10月の金利がどうなっていくのか予想していきます。

9月6日までの公開情報を前提とした予想になります。

30年超の超長期固定金利の動向

こちらは、30年超の超長期固定金利の代表であるフラット35(買取型)の金利と長期金の推移を2021年6月から2021年9月までとったものです。

長期金利の低下と合わせて少しずつ下がる傾向になっています。

2021年10月住宅ローンの金利予想2(フラット35と長期金利)

フラット35の金利は前月の中旬に決まります。その時点に青い棒グラフのフラット35(買取型)金利立てています。

今月の機構債発表のタイミングに長期金利がどのあたりになるのか?ピタリと予想することは難しいですが、菅首相の辞意表明で0.03%台に上がっています。

長期金利が今の高水準で推移すれば、10月のフラット35の金利は概ね1.3%前後に上昇するでしょう。

なお、民間住宅ローンの30年以上の超長期固定金利については、フラット35と同じ位の上昇か横ばいと予想しています

20年前後の長期固定金利の動向

主要銀行の20年固定は主要銀行では7月から9月まで0.8%台に突入しており、これは史上最低レベルの低金利で底の水準だと見ています。

菅首相の退陣と総選挙に伴う株価の上昇で金利が上がる可能性があります。

そのため10月の金利は若干の上昇又は横ばいで推移すると予想しています。

後述の10年固定よりは上昇の可能性が高いでしょう。

10年前後の中期固定金利の動向

ここ数年の10年固定金利は概ね下がり続けています。

なお、主要銀行の10年固定金利は3か月連続で横ばいと予想し的中しています。

10年固定金利については、ほとんど下がり代が残っていないという認識に変更はありません。

菅首相の退陣と総選挙に伴う株価の上昇で金利が上がる可能性があります。

そのため10月の金利は横ばい又は若干の上昇で推移すると予想しています。

20年固定よりは横ばいの可能性が高いでしょう。

変動金利の動向

変動金利は、長期金利ではなく中央銀行の政策金利に影響を受けます。

政策金利とは、中央銀行が民間銀行に融資するときの金利です。

景気後退時には政策金利を下げ、好景気時には政策金利を上ます。

株価が上がったのは、今のところ解散総選挙によって株価が上がるという経験則だけであり、好景気の兆候ではありません。

コロナ禍で日銀が政策金利を上げる可能性は皆無です。

2021年10月の主要銀行の変動金利は横ばいで推移するでしょう。

まとめ~予測の困難な環境下では無理のない返済計画を!

菅首相の辞任によって一時的に株価が高騰していますが、長期金利はそれほど上がらないだろうと予想しています。

しかし、そもそも金融市場の金利動向は誰にもコントロールできませんし、それによって決まるとされる住宅ローンの金利は債権者である金融機関が決めるものです。

私の予想が外れることも大いにあり得ます。

金利が想定外の動きになったとしてもある程度吸収できる、無理のない資金計画を立て、実行していく必要があります。

住宅ローンの返済計画は無理せず、出来るだけゆとりのあるものにするようにしてください。

また、金融機関が金利を下げていたとしても、前もって金利を上げると逃げられることが分かっているためです(銀行の営業方針:中間決算を迎える民間銀行の思惑)。

一つの金融機関だけで契約して、放置していると実行月になって金利を上げられたときに対応できなくなります。

複数の金融機関(できれば複数の金利タイプ)で審査を通しておいてください。

引き続き、日々の金利動向に目を配っておくことをお勧めします。

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